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花みち元気塾通信2023年3月「学習克服作戦part1【文章題】 」

長男が小学2年生の時、
「バスに5人乗っていました。停留所で2人降りました。何人になったでしょう?」という問題で
5+2=7 こたえ 7人 
と書いたテストを持ち帰り、私は怒りが抑えられず、問題を自分で作ってもう一度やり直した記憶があります。


「バスに乗っている人が降りたら人が少なくなるでしょう?」と話したと思います。もし増えていたらと思うと今なら笑ってしまう気がしますがその時は必死でした。
その後も文章問題、特に小説問題は記号も当たらず、あえて間違っているものを選んだ方が正解なのではと思うことも続いて、小学5年生の時ついに高濱代表に相談したのです。

そうしたところ、「連れてきて」ということで長男と共に行きました。50行ほどある初見の文章問題のコピーを3人で一枚ずつ持ちました。長男が音読する時、間違えたところにチェックしてということでした。私は緊張しながら真剣に文章を目で追いチェックしました。50行読み終えた後、何個間違えていたか聞かれて私は2桁の数字を言ったのですが、「いや120」とかの3桁の数字を言われ、ほんの少しのミスも許さずに文章を読む「精読力」の大切さを知りました。

問題は最初はしなくても良いから、音読して何が書いてあったかを言えるようにすることからスタートと聞き、しばらくその練習をしました。
 
「計算はできるのですが、文章問題ができなくて」という相談はよく聞きます。文章をイメージする力が弱いからだと思います。その際、私が勧めたり実際にしたりすることがあります。

  • 絵や写真を見て文章にする
  • 文章を絵に書いてみる
  • 日常の会話の中で言葉のキャッチボールを正確にする。「べつに」「ふつう」「びみょう」という言葉で会話を終わらせない
  • 考える機会となる言葉をかける。例えば「宿題しなさい。」ではなく「何時から宿題するの?」
  • 聞き直さず一度で話を理解する

 こうした日常からの繰り返しが読解力、文章力向上になると思います。短期間ではできるものではなく、だからこそ幼い頃から必要なのは先取りではなく、自信を持って取り組める言葉の基盤力だと思います。

 小説の登場人物の気持ちがわからないということも多くあります。しかし本来小説は読んで感動したり楽しんだり考えたりする機会になることが目的です。入試だけ、テストだけを乗り越えればその後は読書として楽しめれば良いと思います。小説の正答率が上がらなくても、他の内容、他の科目で挽回していくこともできます。
 
 文章問題ができなかった私の子も国家試験のための一瞬にして答を出す問題や図、写真がある説明的な文章は学習の積み重ねにより正答率が上がるようになりました。
 身につけるのに時間がかかることを知り、繰り返し勉強しました。大分長い時間がかかってしまいました。今でもそれは変わらないようです。ですが、いろいろな学習の機会や経験で、自分が生きていく道はどういった道が合うのか次第に自分自身で決定していけるようになると思います。どんなことも無駄なことはないのです。

「その子の成長を信じて待つこと」
「子ども自身が自分で決めた道を尊重して認め、笑顔で背中を押すこと」
今、その大切さを身に染みて感じています。