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花みち元気塾通信2023年2月  「入試-それぞれの想いを胸に」

 一時期の寒さも緩いで日差しが強くなってきました。春が近づいてきているのを感じます。

 入試の季節、喜びも悔しさもそれぞれの想いが溢れる季節です。入試での思い出は人それぞれ必ずあることでしょう。

 入試直前に子ども達に話すことがあります。


 私は、宇都宮出身で宇都宮女子高(宇女高)に入ることが目標とされた家で育ちました。

 中学生までは学級委員になる優等生、運動が好きでバスケット部に入りたかったのですが、勉強に身が入らなくなると兄に言われてあえて演劇部に入りました。


 夜になると眠くて仕方なく、勉強も必死とまでいかないながら、それでもテストでは合格できる成績をキープしていました。


 私立高校の入試では毎月お金を支給される特待で合格し、その時父がとても喜んでいたことが思い出です。


 難なく宇女高に合格しました。ほっと安堵の時でした。
 
 高校生になったら急に内容が難しくなり、興味も関心もなし。高校には制服がなく私服の生活も楽しく毎日毎日遊び歩いた生活。


 大学もたくさん受験して不合格、何とかギリのところで合格、とにかく東京に行きたい一心だけの勉強で、行きたい学部ではなく入れる学部を目指しました。
 
 そして大学に入学する訳ですがその時愕然としたのです。


 たまたま隣に居合わせた同級生と話してみたら、同じ宇都宮出身だとのこと。


「高校どこ?」という話になって


「私は宇女高」と話したら、


その子が
「私は宇女高落ちてしまったの。」


出身校は私が特待を取った私立高校と笑顔で告げました。


 全くの影も見せず明るく話した姿を見て、私は「負けた」と目の前が暗くなった気がしました。
 
 その子は大学の成績も私よりずっと良く、努力している姿勢が凛としていてとても透明感を感じて見えたのです。


自分が劣っているように感じ、でも私の生き方を変えることはできないなーと思った瞬間。


その後その子と交流することはありませんでした。

入試の合否はその後の人生にどう影響するかその時はわかりません。それを経験として自分の人生にどう落とし込むかそこにかかっているように思います。
 
とはいえ、やはり合格した時の喜びは何物にも変えがたい嬉しさです。我が子が合格した時の嬉しさは自分の時より嬉しいという思いも感じています。
 
受験に向かう子が目の前にいる限り、最後まで一緒に走り続ける、できることは何でもしてみる、どんなに長距離走になったとしても悔いなく終えたい、それが私の責務という気持ちを持っています。
 
小学生は新年度に突入、


中学生高校生は合格への最終ステージです。


笑顔も涙もその後の糧になりますように。