今年もあと1ヶ月余り。あっという間に過ぎる一年ですが、いろいろなことが日々起こります。
その度にその事柄の背景、成り行きなど考えることが習慣となっています。
今年の年末に私が思うのは、次のようなことです。
今、世の中は子ども達の主体性を重視する方向に向いてます。親は口うるさく言うことは弊害、ましてや「勉強しろ」と言えば「うるさい」「やる気無くした」など大人からすると屁理屈に感じることを言うのが子どもです。
何を言っても素直にその通りに行動する子の方が珍しいと思います。
特に10歳以降思春期の時期にはより反抗する、口には出さないが話さない、そうした態度になることは普通のことです。
ですが、信頼できる大人に出会うと子どもは一変します。
・言われたことに素直に返事をします。
・不安な時頼ってきます。
・その人に褒められるために努力します。
・その場限りではなく長い付き合いになります。
思春期に移る頃、そしてその後、我が子をどんな人に任せるか、その選択肢を増やすことが親の役目かもしれません。
子どもを見ていく私達は子どもにとってそうした大人になることを目指しています。
補習、受験、集団、個別、いろいろなコースがありますが、それは単なる形式であり、本質は子ども達にとって少しでも信頼ある存在になることです。
そのために私が心掛けることは
・裏表ない行動をする、
・嘘はつかない、
・本音で人と人としての付き合いをすることです。
が、どんな子ども達にも全員同じ対応をする訳ではありません。
その子の良さを認めた上で、その子の持っている力でまだ出ていないどこを、何を引き出すか、そこを考えます。
主体性を求めることは見守ることでもありますが、放任とは違います。
その子に必要な言葉、対応は何か、どこまで入り込めばその子にとってそれが形として現れてくるか、そのギリギリの線を見極めることが私のスタイルです。
真剣に子どもに向き合えば子ども達も真剣になります。大声で笑うこともあれば、悔しくて泣くこともあります。怒るとか褒めるとか対応は様々ですが、今この子に必要なところはどこか、そのギリの線を感覚を鋭くして見極めること、そこが大切です。真剣に取り組んだ後、子ども達は心も成績も成長します。
子ども達の心が潰されるケースもあります。一人ひとりの心の違いを考えられず、全員同じ対応をされ、それについていけない日々が重なってしまった結果に思います。
今、この子はどんな状態でいるのか、微妙な感覚は人の心にしか感じられないものです。感覚を鋭くし、様々な対応の引き出しを増やして、この先も必要とされる私達でいられるように講師が一丸となって精進して参ります。
今年もお世話になりました。良いお年をお過ごしください。