花みち元気塾通信 2021年12月「面接練習で自分自身を取り戻す」

花みち元気塾通信

 入試が近くなり毎日面接練習をしています。個別面接で志望理由や将来の目標を聞かれる学校やグループ面接で課題がだされ話し合いをする学校など学校により趣向を凝らしています。

 生徒、子ども達には、どんなことを聞かれてもどんな課題がだされても堂々と張り切って話せば良いと伝えています。多少、間違えても言葉に詰まっても、「間違えました」「今わからないので帰ってから考えてみます」このような言葉を聞いて「この子だめだな〜」と思う面接官はいないと思います。
 今持つありのままの良さを出すだけで良いのです。

 私は面接の練習はその場だけの取り繕いではなく、その子の良さを最大限に発揮し、それを子ども自身が緊張しながらも楽しむ場と考えています。

 学生の時に秘書検定というのがあり、友達と受けてみようとテキストを買って勉強した覚えがあります。現在の内容はわからないのですが、当時は勉強していくうち「えーそんなことある?」「信じられない!」など思いました。例えば上司に指摘されたことが違っている場合でもまずは受け入れる、社長は車に乗る時運転手の後ろの一番安全な場所に座ってもらう、など当時の私(今もかもしれないですが)同じ人間なのにそんなことなの?と感じました。が、結果は同時に二つの級に合格し、それまでのやや反発の気持ちが、あれ?自分ってもしかして秘書に向いてる?と急に肯定的な気持ちになりました。
 
 また大学を卒業して就職した時、挨拶の仕方は3段階と教えてもらい、会釈、お願い、お詫びとそのシュチュエーションにより角度が変わることに妙に感心して、今も子ども達にそれを伝えています。
「学校に登校する時、隣のおじさんに会って立ち止まって、90度腰をかがめて「おはようございます」と言ったら変でしょう?反対に人の物を壊してしまった時、頭だけ下げて「すみませーん」と言ったら相手は嫌な気持ちでしょう?」
と。皆大笑いしますが、相手が自分をどう思うかという他者性に気がついていくのだと思います。
 
 子ども達に面接の練習を始めると、声が小さい、顔が下向き、背筋が曲がる、質問に後ろむきな答えなどいくつか感じることがあります。
 そんな時は私がややオーバーに言ってみてそれを見てどう感じるかを聞いてみます。
 二日間ほど繰り返すと水を得た魚のように生き生きとし、もっとやりたいと繰り返しお願いされるようになります。これは自分が自信を持って表現できることに嬉しさを感じるのではないかと思います。
 面接練習をしていくうち、何かしら周囲のプレッシャーを感じていた中から解き放たれた「瞬間」を感じます。
 受験勉強に合否はつきものですが、この「瞬間」を手に入れただけでも今後にそれが生かされるのではないかと思い、私は今日もまた、力の入った喝を入れてしまいます。