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花みち元気通信part2 2021年8月号「中学受験での記述力の重要性」(小吹)

「どうして中学受験をしようと思ったの?」
この問いかけに、最初から展望をもって迷いなく答えてくれる子どもたちは、ほとんどいません。

学齢期の子どもたちの進路決定に、保護者の方の考え方が大きく影響していることは明らかで、家庭が子どもたちの道をある程度築けることも大切であると考えています。

それと同時に、子どもたち自身が自分の口で、意見や志を表現できるようになることこそ、記述力が求められる中学受験の学習の中で培いたい大切な力であると考えます。

中学2年生まで私は、周りの目を気にして間違いを恐れ、無難に生活を送っていました。

多くの選択を他者や両親の決定に委ねることで、少しでも自尊心を守ろうと、自分の責任から逃れていたのだと思います。高校進学を考えた時に、本気でバスケットがしたいと、両親に心から自分を表現しました。

その選択が、今の私をつくる人生の分岐点として最善だったといえるよう、前向きに子どもたちと学んでいます。

その中学受験の学習の中で、自分の思いを表現する方法について一緒に考えています。それが、感情や考えを言葉にし、文として最後まで作りきること、作文能力の向上です。

加えて中学受験では、自分を表現し、ただ“伝える”だけではなく、“伝わる”ようにするところまで考えることが、記述力として求められます。相手が理解しやすいよう、聞かれていることに忠実に答えようとすること。相手のことを想像して、思いやろうとすること。複数の情報から得た要点を整理して、自分の考えを併せて表現しようとすること。どれも将来子どもたちが様々な人々と協力し合いながら、逞しく生きていくために必要な視点と言えるでしょう。

私は、志望校合格を本気で目指し、達成するという中学受験自体が、子どもたちのゴールではないと思っています。無限の可能性をもつ子どもたちが、中学受験の記述する学習を通して、社会で逞しく生き抜いていく力を育むための、重要な通過点であると思うのです。

そして今日も、子どもたちが作った一文一文を、本気で表現したい思いとして、共に考え紡いでいきます。彼らが自身の大志を、胸を張って表現できるようになることを願ってやみません。

小吹光

通信2
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