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花みち元気通信part2 2021年7月号「毎日のほんの些細な比較」(稲川)

一卵性の双子君がいました。見た目はそっくりで、いつもお揃いのお洋服。ニコニコ人懐っこく、かわいい双子君です。

ところが何気なく発する「言葉」が二人大きく違うのです。お兄ちゃんは「先生、見て!できたよ!」一方、弟は「どうせ僕はできないと思う…」と。

これには驚きました。気になって園の先生に話を聞いてみると、どうやらお母さんが、無意識にお兄ちゃんを多く褒めているようだ、とのこと。毎日の些細なお母さんの言動の積み重ねで、弟君は「自分はお兄ちゃんより劣っている」と認識してしまったのかもしれません。

お兄ちゃんがお母さんの注目を集めようとアピール上手になった所も、弟君がお母さんを困らせまいと空気を読むようになった優しい所も、どちらも素敵な長所なのですが…。

私も子どもの頃は、優秀な姉と比較され「そうでもない方」の妹の立ち位置でした。失敗した時は「お姉ちゃんはできたのにね。」成功した時は「お姉ちゃんもよくできたもんね。」と、周囲の大人たちの「姉ありき」の言葉がきっかけで、自分の存在にコンプレックスを抱いたのを覚えています。

さてここで、大人になった自分は我が子に対してどうだろう…。はい、これは猛省です!ついうっかり兄弟間で比較して叱ってしまうことはあります。しかし、頭をなでてその子だけを認めてあげることを意識的にやれたらと思います。そしてたまには秘密のえこひいきも…。

きっと双子の弟君も、園の先生やお母さんが気付いてくれたことで、少しずつ自己肯定感が育まれることでしょう。似ていても私は私ひとりなの!子どもの頃の私が訴えかけます。

稲川 頼子

通信2
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