2025年10月

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花みち元気塾通信 2025年9月「承認欲求と自己決定」
夏休みが終わり、9月。学校が始まり、日常が戻ってきました。
今年は新しくオープンしたテナントでサマースクールや夏期講習を開催し、朝から多くの子どもたちと関わることができました。子どもたちのエネルギーに触れる毎日はとても楽しく、多くの気づきを得ることができました。
一番強く感じたのは、子どもたちは「承認してほしい」「認めてほしい」という気持ちを強く持っているということです。認められた上で行動することで安心できるのだと思います。子どもたちと過ごしていると、「〇〇していいですか?」と何度も聞かれる場面があります。その度に私は「いいよ」と答えます。特にサマースクールでは、必ずしなければならない課題やカリキュラムはなく、毎日のイベントを自分なりに楽しむスタイルです。午後の学習時間も、自分で決めたことをする時間でした。ですから「ダメ」と言う場面はほとんどありません。それでも子どもたちがわざわざ聞いてから行動するのは、安心や承認を求めているからなのでしょう。だからこそ私は、「いいね、それ」「そこまでできてえらいね」といった言葉を加え、認める声をかけていきたいと思いました。
これは子どもだけに限りません。大人でも「〇〇していいですか?」という問いかけに、私は否定せずに答えることが多いように思います。
そのうち、「本当に私の返答は正しいのか?」「私の判断は正しいのか?」と感じるようになりました。危険なことでなければ「ダメ」と言う必要があるのだろうか。禁止すべき場面とはどんな時なのだろうか。
私たちの社会は、家庭でも学校でも習い事でも「他者にさせられる行動」が多いのではないでしょうか。
本当に正しい答えは一つではないはずです。だからこそ、自分の行動を自分で考えて決められることが大切だと思います。
「私はこれをします」
と報告する形でも良いのではないでしょうか。小さな自己決定の積み重ねが、将来の大きな選択につながっていくのだと思います。
管理されすぎない自由な環境の中で、小さな決断を繰り返し、自分の人生の道を切り拓いていける。そうなればいいと、私自身の反省も込めて感じました。
サマースクールの中には不登校の子も参加してくれました。その日のイベントに「これはしない。」と答えてくれたことに潔さを、また参加したスタッフの保育園児の子が、楽しそうな場所に一直線に走って行き承認など考えずに夢中になる姿に新鮮さを感じました。
こうした子たちからも学べるこのスクールは、私にとってご褒美のように思えました。