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花みち元気塾通信 2021年3月号「がんばれ!受験生」

今年度もあとわずか。入試もほぼ終わりを告げる。
合格もあるなら、必ず不合格もある。

以前ある人から「トップ校のビリもビリ。ビリは辛いんです。」との話を聞いてドキッとした。
私も優等生は中学までで、優秀と言われる高校に入ってから周囲の学力の高さに驚いて、逆に遊んでしまった。

親は合格すればひと段落と思うのだが、子どもの人生はそこからがまた本番。
現実に直面しながら、自分の進路、将来について考えていく必要がある。

幼い受験になる程、自分自身も思いはわからないうちに入試が終わるので、その後の入試はないものも、悩みが無くなるわけではない、が、それもまた一つの人生なのだと思う。

私が印象に残っている二人がいる。
二人とも中学時代の学習を見たが、高校で見違えるように学習法を確立した。

一人はMちゃん。中高一貫校に実力があって合格したので中学受験の勉強はそれほどしていなかった。
合格してから皆が終わっている内容に苦戦しながらとにかく勉強した。
数学、英語、化学、わからない問題を一つずつクリアにしていった。
高校生になり、毎日自習室に来て、同じ席に座り、黙々と勉強し続けた。時折、成績について話すくらい。合格してからその席にいないのが不思議なくらいだった。教師になりたいとの夢を持って、第一希望の大学に合格した。

もう一人はHくん。帰国子女で先生の説明する言葉がわからないものがあると、 最初は数学、その後古文や化学など自分に必要なことを補っていった。
将来の進路について少し相談にのった。
世界中の人と関わる仕事がしたいとの希望で、進む大学について私も考えた。
結果、世界の学生が集まるグローバルな学部に合格した。
スポーツでも国内、海外でのイベントでも活躍しながらの合格だった。

二人とも共通するのは、
泣き言を言わない、人のせいにしない、礼儀がしっかりしている、素直に人の話を聴く。
簡単なようでとても難しいことが自然に身についている。
Mちゃんは小学生の賑やかな元気な子も笑顔で見てくれた、
Hくんは知らない人ばかりの教室を出る時も、必ず大きな声で「失礼します。」と頭を下げて帰って行った。

そして何より大きなことは。「自分の足でしっかり立っている。」ということ。
借り物でない自分の人生を生きている。
自分の人生は自分のものであり、自分が主役であり脚本家である。
そこのところの基盤がしっかりしている。

合格、不合格は人生の一つ。
もちろん私は塾なので合格のために頑張る。
でも、多くの不合格を経験している私が思うのは、
「合格はすごい。よく頑張ったね。」
「不合格はこれから合格よりもっと素晴らしいことが待ち受けている。」
心からそう思う。
全ての経験は必ずプラスになって返ってくるから。

そして、どちらにしても大きな声で言いたいのは、ただ一つ、

「前を向いてまた一歩踏み出そう!」