空に向かって咲くチューリップと、
下を向いて咲くすずらん、
チューリップとすずらんは
それぞれ心の中では
どんなことを想って咲いているのでしょう?
自由に書いてみましょう。
私が今凝っているのは写真とともにこのような作文の題材をテキストにしていくことです。
動物や自然のものなど毎週作ってフアイルしていくのが楽しいのです。
個別コースに来ている子ども達に「今日はどれがいい?」と聞いてフアイルを出して見せると、
パーっと目が輝いて「どれにしようかなー」という声が出ます。
あえてマスや行を作らず自由に絵を描いても良いように白紙にしています。
個別コースにはカリキュラムはありません。
「今日何する?」と聞くと最初は戸惑う子達も
それを繰り返すうちに、
「明日学校でここのところをするから今日ここやっておくー。」と補習をしたい子や
「小学生の内容は分かったから中学生のテキストしてみるー」と小学生のうちから中学生の内容に入る子など様々です。
他の子には左右されずに自分のしたいことに取り組みます。
時折学校の課題が終わらず、私が一緒にお手伝いすることもあります。
私の方が必死になってきて「もっと手伝いたい」と言うと
「いいよ。自分でするからー」と言われることも。
疲れると絵を描いて休憩したり、「皆にお茶を入れてくる」とお湯を沸かしに行ったり、
皆それぞれ好きに過ごします。
私は最初、テキストを用意して学校の教科書の進度に合わせて進めてみましたが、すぐにこれではないと感じました。
私がすることは、学ぶための居心地良い空間を作ることと
子どもの心の壁を無くして共感できる関係を作ることだと気がついたからです。
この個別コースは保護者から見たら緩いでしょう。
ですが帰ってきた子の表情を見て欲しいと思います。
主体的に学ぶことはまずここからだと考えています。
「毎週楽しみにしている」といった声を聞くと、
「学ぶことは本来楽しい」これが本質だと思えて嬉しくなります。
この場は受験コースを含めて私自身学ぶことについての気づく場所でもあるのです。
子ども達が来る前に、部屋を整頓して、
その子は何を選ぶかな?と想像しながら、
ココアやホットレモンなど数種のお茶やちょっとしたお菓子を用意しておくこと、
それが私の予習だと考えています。