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花みち元気塾通信 2019年1月「孤独の効用」

花みち元気塾通信

 年末、お正月と過ぎて、学校も始まり、ホッとされた方も多かったことでしょう。
家族,親類が集まるのは毎年の恒例行事のようになる一面はあるものの、今自分の置かれている状態はこうした人々の中で生まれていると認識し、その上で幸せを感じるには大切なことなのかもしれません。無事に済み、一人になって一息つく気持ちは自由を取り戻したようでちょっといいものです。一人になるのは、他に気を遣うことがないので、感覚が研ぎすまされていきます。私はその感覚がはっきりしてくることにより、子ども達や生徒達、保護者の方々の前で話す時、ほんの少しでも今までよりも力強い言葉となって表れたらと思うのです。
それでも人は人の集ったところでは、一人になるのを嫌います。中学生の国語の授業で、「人は群れを好む」といった文章を読みました。人間は群れの中での孤独は実は心の奥では望んでいることではなく、グループとなっている人を羨望し妬む気持ちを心の奥で持ってしまう。人は元来一人では生きていけないものであるため、そういった気持ちを持つ生物として存在しているからだという内容でした。確かにうなずけました。それでも人は敢えて一人になり孤独を味わうことも必要なのだと思います。自分の進む道を考え、その孤独感に耐えることで新たな強さと優しさが生まれるようになると信じて。
昨年末から開いている自学習室は小学生から高校生まで年代は様々です。友達同士ということはなく皆個人で来ていますし、基本話すことは禁止なので、勉強以外のことは許されない孤独な場です。必ず来るようにとは言いませんので、今日は休みたいと思えばいつでも休めます。それでも来るには本人の気持ちの強さが必要です。一人で黙々と勉強していくと、2か月から3か月後には結果に表れてくることが分かりました。集中して学習しているからなのはもちろんですが、誰も助けてくれない場では頼るものは自分自身しかなくなるので、自己に向き合った学習ができるのだと思います。成績が上がれば、次はこうしてみようという気持ちも芽生え、ある意味自分自身を自分で作り上げられるようになるよう感じます。
子どもが学校で一人でいるのを見たり学校から帰って来て友達と遊ばずいつも一人でいるのを見たりすると親としては不安で心配になりますが、その時間はその子にとって他の子が感じなかった感覚を持てるようになる可能性を秘めているかもしれません。これからの時代必要だと言う、人と同じではなく何か違うものや突き抜けたものを手に入れられるかもしれません。もちろんコミュニケーション力と協調性など生きる上で必要な力の上に構築されるものべきだと思いますが。
そう考えていくと、私自身の矛盾に気がつかされます。学校で見る子どもには友達と楽しそうに遊ぶ姿を求め、勉強する時は遊ばず一人で勉強する姿を求めて来ました。しかし、それを選ぶのは子ども自身であるべきで、多くの経験と成功、失敗から徐々に自分のスタイルが決まって来るものなのでしょう。大人でもなかなか難しい状態を子どもが早くから手に入れられる訳はないのです。それならば大人ができることは、子どもが迷っている時や困っている時に、手を差し伸べることができるような引き出しをたくさん持って、子ども達を支えていくことなのかもしれません。
今年も新たなことを考えています。どうぞよろしくお願いいたします。

藤井 道子