受験はシビアです。
決められた時間内にたくさんやるべきことがありますし、
何より、多くがたった一度きりのチャンスしか与えられません。
そりゃあ緊張もするし、コンディションを整えるのも大変です。
正直に言うと、塾の人間でありながら、岡本は制限時間内に課題を解くのが苦手です。
だから受験で実力を発揮できる自信もないし、どうしても好きになれません。
でも、それでいいんだと思っています。
だって受験は、お子さんの「制限時間内に正確に答える」力が試されるだけで
人間としての価値を問われるわけではないんです。
なかには、不合格になって自己否定されたかのように落ち込む方もいますが、
そんな大したものではないんです、「ああ、急いで解くの得意じゃないかもなあ、ははは」って、それでいいと思います。
「何を悠長なことを。受からなきゃ意味がないのよ!」と、お叱りを受けるかもしれません。
確かに、どうしてもその学校に行きたいほど、落ちたときのショックが大きいのかもしれない。
でも、受験はシビアです。その学校が求めるものに応られなかったら、いくら熱意があっても受かりません。
そして何を嘆こうと結果は変わりません。受け入れるしかないのです。
だったら、こう考えるのはどうでしょう。
お子さんが将来、誰かにインタビューを受けている姿を想像してみてください。
「いやあ、今の私があるのは、あの受験のおかげですね。あのとき落ちたことが本当によかった。」
過去の事実は変わりません。
でも、過去の解釈はこれからのお子さん(親御さん)が変えることができるのです。
受験には落ちても受かってもいいんです。
大切なのは過去にこだわらず、これからを目いっぱい充実させることです。
もう一度言います。
受験の結果は、解釈次第で最高の経験になるんです。
どう転んだってお子さんは幸せになることができる。
だからどうか肩の力を抜いて、受験を楽しむくらいの気持ちで臨んでください。
将来的に最高の受験になることを、心から願っています。
岡本幸也