月に1,2回、こども園の保育内で行っている正課授業も、今年度最後を迎えました。年長さんとはお別れです。ある園の先生と話していたのは、「今年度は新型コロナの影響で様々な変更があったけれど、大人より子ども達の方が適応できていましたね。」という内容。
ところが、授業が終わりお別れの言葉を言った途端、数名が号泣してしまいました。「いやだ、小学校にも来て!」「明日も明後日も来て!」と。最初は、花みちの授業をそれほどまでに楽しんでくれたのかと嬉しい気持ちでしたが、いつまで経ってもしがみついて離れません。もしかするとこの一年の彼女たちの笑顔の中には、日々の言葉にできない不安や寂しさ、変化への恐怖が隠れていたのではないかと。
よく考えてみたら、身近な大人は全員マスク着用で顔の半分が見えません。信頼している人の表情が見えなくては不安になるのも当然です。だからこそ、笑顔で目を見つめて、たくさん話しかける必要があります。後ろ髪を引かれながら「子ども達の安心の為にマスクの中も笑顔でいよう」と決心した一日でした。
幼稚園正課担当 稲川 頼子