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 花みち元気塾通信2024年6月「子どもには無駄こそ重要、大切に」

 友達に勧められて都内で開催しているTIFFNY展に行きました。歴史上のイベントで使用された宝石などもあり大きすぎて逆に本物には見えないくらいでした。数多くの宝石の中で私が関心をもったのはアメリカから来ている宝石を磨く職人たちの様子でした。細かな作業から輝くように形作られていく様子は人の手とは思えない技術でした。技術だけでなく、職人たちの経験や美意識も影響してその人にしかできない形が創られていくのだろうと思いました。何か一つのことに没頭して自分にしかできないことを創造することができたら生きていく術になるかもしれません。それが何かを探し続けていく事が学習の目的の一つかと思います。自分の限界や頂点がどこなのかははっきりわかることではないので人としての学習に終わりはないように感じます。


 子ども達にテキストに則って勉強を見ていくのは塾なので当然なのですが、休み時間や終わった後お迎えまでの隙間時間に何か興味をひく事ができないかを考えるのは私がこの仕事を続けている楽しさの一つでもあります。公園に行くこともあります。ブロックやビーズや粘土、オセロやトランプなど色々なものを用意しています。共鳴に使うグラス、電気回路、磁石などもあります。それが高じて最近では3Dプリンターも購入しました。


 しかし何をするにも私自身が介入しないことを心がけています。公園に行くと私はひたすら四葉のクローバー探しをしていますが、私に関係なく子ども達はすぐに走り出します。次第に鬼ごっこやドッジボールなど遊びを考え出します。同じように、粘土やビーズでは何を作るかは自分で決めます。カードゲームなどでは皆で考えてルールを決める。ブロックが良いのは最初皆それぞれに好きなものを作るのですが、面白いと思ったことを皆で協力していくことです。個から集の様子に変わります。どのようなことも思考、決定、試行錯誤を繰り返しです。学年と共に少しずつレベルアップしていきます。私はその様子を毎日目にして感動や喜びとは違う言葉にはできない納得のような気持ちになります。


 これは机上の勉強とも結び付きます。主体的な学習とよく言いますが、机に向かっているだけ、宿題をこなすだけでは大人が期待するような自ら進んで行う学習は生み出されません。大人にとっては無駄かと思うような日常のふとした経験の積み重ねにより、点線が実線に繋がるように表に現れてきます。気がついたときには自らするべきことに取り組んでいる後ろ姿を見る事ができます。まさしくそれは「成長する」ということなのだと思います。


 一言言えることは、その成長がいつかは子どもによって違うこと、女の子の方が内面の成長は早い気はしますが、誰にもその時期をはっきり言うことはできません。また受験という経験は成長を助長することは間違いありません。以前子どもが通うミッション系の学校の神父様に「特に男子の成人は25歳と思って見守りなさい。」と言われた言葉が忘れられません。それ以上かもしれません(笑)


 成長しない子どもはいないことを心に置いて、できることから、どんなことも無駄なことは一つもないと信じて子ども達に接していきたいと思います。